携帯からって不便

続きね。


その時です。




『あ、』




ぽろぽろと涙をこぼしていた女の子が、いつの間にか顔を上げていました。




『りっぱな葉っぱに、すてきなお花だわ』




大きな大きな木はびっくりして、天高く掲げた自分の枝を見てみました。
そこには、大きくて青々とした葉っぱと、いい匂いのするきれいな花がいくつも咲いています。




『今まで見た中で、一番りっぱで、一番すてき』




そう言うと、女の子はにっこりと笑いました。




『ありがとう』
『君のおかげで』
『こんな立派な葉っぱと、こんな素敵なお花が咲いたよ』

『ううん、』




女の子が言いました。




『みんなのおかげよ』




そう言って、女の子は足元を指差しました。


そこには、たくさんの小人たちがいました。
赤い小人、青い小人、黄色い小人、数え切れないほどの小人たちが、木を見上げてみんなにこにこしています。




『もう、ひとりぼっちじゃない?』

『うん』
『僕は一人ぼっちじゃないよ』




大きな大きな木は、さわさわと枝を揺らしました。
甘い甘いすてきな香りが、風に乗ってどこまでもただよっていきました。




言いたいことが伝わんなーい!!